概要
作品名 | さみしい夜にはペンを持て |
著者 | 古賀史健 |
出版社 | ポプラ社 |
ページ数 | 289p |
出版年 | 2023年7月 |
ジャンル | エッセイ |
この本がおすすめな人
- 書く習慣を身につけたい人
- 日記に何を書いたらいいかわからない人
- 誰にも言えないモヤモヤ、不安から解放されたい人
ざっくり内容
かわいい海の生き物たちが主人公。
あがり症が原因で学校でいじめられ悩むタコと、謎のおじさんヤドカリ。
おじさんとの出会いで「書く」ことの楽しさ、大切さを学び、自分自身と向き合えるようになっていくタコの成長物語。
3つの学んだこと
1 書くのがめんどくさい理由
なぜ、書くことは面倒に感じるのか?
答え=「考える」から。
「話す」は、リアルタイムで行うものだから、あまり深く考えずにできる。
一方、「書く」ことは、順番を考え、整理し、まとめなければならない「工程」が発生するからめんどくさくなる。
話すのは簡単で、書くのは難しい。
人との会話で何を話したか後から思い返しても、全く思い出せない原因にようやく気づきました。
深く考えないまま、思いつくままに話しているから記憶に残らなかったのですね。
だからこそ
話したことは取り返しがつかないけれど、書いたことは何度でも書き直せる。
大切なことほど会って話せといいますが、大切なことほど書いて伝えた方が良いのではないかと思いました。
人間関係、話すより書いた方が円満に運ぶ気がする。
ひとまず勉強にも、日々の出来事も、仕事にも
何をするにも「書く」ことを意識づけようと思います。
2 日記に書くこと
「出来事」ではなく、「感情」を書く。
その日その日に何を思い、何を考えたのか書く。
「何を書こうか?」ではなく、「あの時のことを思い出そう」マインドで書き出す。
1日全部のことではなく、印象的だったシーンを切り取って書く。
全体ではなくて、細部にこだわって書く。
毎日出来事がないから書けない。は間違いで
日々、思ったこと、感じたことを書くのが日記。
かわいいノートを購入し、意気揚々と書き始めるも人生にネタがなさすぎて何度も挫折した日記。
書くのに必要なのは出来事ではなく、感情だったよう。
朝起きてご飯食べた。買い物行った。本読んだ。面白かった。が何日も続く切なさから解放される時がやってきました。嬉しい。
今日のことを誰よりもわかっているのは、今日の自分であること。
今日のうちに書く。
今日、気分がよかったこと、美味しかったもの、嬉しかったこと、辛かったこと。
事件は会議室で起きてるんじゃない 現場で起きてるんだ!(by青島俊作刑事
踊る大捜査線ののセリフを思い出しました。
「今を生きる」ことに集中しようと思いました。
ネタを外に探しにいくのではなく、自分自身と向き合うための日記を残していくようにします。
3 未来の自分のために書く
今日のことを誰よりも理解しているのは、今日の自分。
今日書かないと、どんどん記憶が薄れていく。忘れてしまう。
ずっと5年日記を書いているのですが
元々日記が得意じゃないこともあり去年の自分、一昨年の自分何してたっけな?と気になり見返してみても「パンケーキが美味しかった」とか、「仕事が辛かった」とか、「寒すぎ」「眠い」等みるに値しない貧相な内容ばかりで読むたびがっかりしていました。
過去の私、もうちょっと詳しく書いとっといてくれよ・・・。
未来の自分が読みたがるものを書く。
日記は書くものではなく、育てるもの。
日記は、漫画と一緒。
その時の悩み、挑戦、、詳細に書けば書くほどに、読み返した時
続きが気になる「読み物」になっていく。
自分の人生そのものをストーリーと捉えようと。
どんなことも時が経てば笑い話にできるようになるといいます。
今抱えている悩みを、将来の自分はどう思うだろうか。
笑い飛ばしてくれるのだろうか。
そう考えると、未来の自分に向けて、毎日の記録が楽しく思えるような気がしてきました。
まとめ
小学生でも楽しめるようなわかりやすいストーリー展開で、一気に読了。
読み物としても面白いし、学べることが多い本でした。
「書く」ことをが好きなはずなのに、「書く」ことが面倒で、逃げたくなる謎のジレンマを知れた一冊。
文章をどう書くのか、何を書くのか。
将来の自分のために今日、何ができるのか。
書きたいのに、書けないと悩んでいる人にはとてもおすすめしたい一冊です。
あと、表紙が綺麗で部屋に飾っておきたいほどお気に入り。
気になる方はぜひ、読んでみてくださいね。
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